2026年1月22日、韓国経済メディア『イーデイリー(EDAILY)』が、ASTRO(アストロ)のチャウヌさんに脱税疑惑が浮上したと報じました。国税庁から200億ウォン(約21億円)を超える追徴課税を通告されたとのことで、韓国芸能界に衝撃が走っています。
本記事では、今回の脱税疑惑の全貌を徹底的に分析します。疑惑の構造、事務所Fantagio(ファンタジオ)の公式コメント、過去の類似事例との比較、そして今後の法的展開について詳しく解説していきます。
報道の概要:何が起きたのか
2026年1月22日、韓国経済メディア『イーデイリー』は、ASTROのチャウヌさんが国税庁から200億ウォン(約21億円)を超える追徴課税を通告されたと報じました。
報道によると、追徴の対象となったのは、チャウヌさんの母親チェ氏が設立した「A法人」です。国税庁は、このA法人を「実質的な役務を提供していないペーパーカンパニー」と判断したとされています。
報道の要点
- 追徴課税額:200億ウォン(約21億円)超
- 対象:チャウヌさんの母親が設立した「A法人」
- 国税庁の判断:A法人は「実質的な役務を提供していないペーパーカンパニー」
- 調査時期:チャウヌさんが2025年7月に入隊する前に実施
現在、チャウヌさんは陸軍軍楽隊に所属しており、2027年1月27日が除隊予定日です。つまり、兵役中にこの問題が表面化した形になります。
脱税疑惑の構造:「一人企画会社」スキームとは
今回の脱税疑惑を理解するためには、韓国芸能界で問題視されている「一人企画会社」を通じた租税回避スキームについて知る必要があります。
通常の収入フロー
通常、芸能人の収入は所属事務所から直接本人に分配されます。この場合、芸能人は個人として所得税を支払うことになります。韓国では、高額所得者の所得税率は最大45%に達します。
今回疑惑となっている収入フロー
報道によると、チャウヌさんの場合は以下のような収入フローになっていたとされています。
Fantagio(所属事務所)→ A法人(母親設立)→ チャウヌさん
FantagioとチャウヌさんのA法人の間で「芸能活動支援に関する業務委託契約」が結ばれていました。これにより、チャウヌさんの収入は、Fantagio、A法人、本人の三者間で分配されていたとのことです。
なぜこれが問題なのか
韓国では、個人の所得税率は最大45%に達します。一方、法人税率は20%台です。その差は20ポイント以上あります。
国税庁の見解によると、チャウヌさん側は「所得税率より20ポイント以上低い法人税率が適用されるよう、実体のない法人を作って所得を分配した」と判断されています。
つまり、本来45%の所得税を支払うべき収入を、法人を経由させることで税負担を大幅に減らしていた疑いがあるということです。
国税庁のA法人に対する判断
- 「実質的な役務を提供していない」
- 「ペーパーカンパニーである」
- 所得税回避目的で設立された実体のない法人
事務所Fantagioと本人側の反論
一方、Fantagioとチャウヌさん側はどのように反論しているのでしょうか。
Fantagioの公式コメント
Fantagioは以下のような公式コメントを発表しました。
「今回の事案は、チャウヌの母親が設立した法人が実質的な課税対象に該当するかが主要な争点となる事案です」
「現在、最終的に確定及び告知された事案ではなく、法解釈及び適用と関連した争点について、適法な手続きに従って積極的に説明していく予定です」
「チャウヌは今後も国民の一人として、税務申告及び法的義務を誠実に履行することを約束します」
A法人側の主張
A法人側も反論を行っています。
- 「ペーパーカンパニーではない」
- 「大衆文化芸術企画業として正式に登録された業者である」
つまり、争点は「A法人が実際に業務を行っていたかどうか」という点に絞られています。国税庁は「実体がない」と判断し、チャウヌさん側は「正式に登録された事業者である」と主張している状況です。
現在の法的状況
- 国税庁の追徴課税通告に対し、チャウヌさん側は「課税前適否審査」を請求
- 現在はその結果を待っている段階
- まだ最終的に確定した案件ではない
過去の類似事例:チャン・グンソク母の脱税事件
今回の脱税疑惑を理解する上で、過去の類似事例を見ておくことが重要です。最も類似しているとされるのが、俳優チャン・グンソクさんの母親による脱税事件です。
チャン・グンソク母の脱税事件の概要
- 手法:母親名義の法人を利用した租税回避
- 金額:約30億ウォンの脱税
- 結果:有罪判決(懲役2年6カ月、罰金30億ウォン)
この事件も、芸能人本人ではなく母親が設立した法人を通じて所得を分散させ、税負担を軽減していたケースでした。今回のチャウヌさんの事例と構造的に非常に似ています。
両事件の共通点
- 母親名義の法人を利用
- 国税庁による厳しい調査
- 家族名義での租税回避が問題視
「一人企画会社」問題で名前が挙がった他の芸能人
近年、韓国国税庁は芸能人の「一人企画会社」を通じた租税回避に対する調査を強化しています。ソン・シギョン(歌手)やオク・ジュヒョン(歌手・ミュージカル俳優)など、複数の芸能人に同様の問題が浮上しています。チャウヌさんの事例も、この流れの中で浮上したものと言えます。
チャウヌ事例の特徴
- 金額が非常に大きい:200億ウォン超は過去の事例と比べても高額
- 母親名義の法人を利用:家族名義租税回避の典型的なパターン
- 本人は兵役中:対応が制限される状況
今後の法的手続きの流れ
今後の展開について、法的手続きの流れを整理します。
1. 課税前適否審査(現在の段階)
チャウヌさん側が請求済みで、現在は結果待ちの状態です。この審査では、国税庁の課税判断が妥当かどうかが検討されます。
2. 審査結果の通知
課税が妥当と判断されれば、追徴課税が確定します。課税が不当と判断されれば、再検討が行われます。
3. 不服申立て(必要な場合)
審査結果に不服があれば、租税審判院に審判請求を行うことができます。さらに行政訴訟に発展する可能性もあります。
ファンとして知っておくべきこと
1. まだ「確定」ではない
現時点では課税前適否審査中であり、最終的な法的判断は出ていません。報道が先行している状態ですので、今後の展開を見守る必要があります。
2. 本人の芸能活動への直接的影響は不透明
現在チャウヌさんは兵役中のため、芸能活動は制限されています。除隊後(2027年1月以降)の活動に影響が出る可能性がありますが、現時点では不透明です。
3. 事務所の対応姿勢
Fantagioは「積極的に説明していく」と表明しており、法的手続きを通じて対応する方針を示しています。
韓国芸能界への影響
今回の報道により、韓国芸能界の「一人企画会社」問題が再びクローズアップされています。
国税庁は近年、高額所得芸能人の税務調査を強化しており、今回のチャウヌさんの事例もその一環と見られています。他のアーティストにも同様の問題が浮上する可能性があり、業界全体として租税コンプライアンスの見直しが求められる状況です。
特に「家族名義の法人を通じた所得分散」という手法は、以前から問題視されてきました。チャン・グンソク母の事件で有罪判決が出ているにもかかわらず、同様の手法が続いていたことは、業界の構造的な問題を示唆しています。
まとめ
今回の記事で解説した内容をまとめます。
- チャウヌさんに200億ウォン超の脱税疑惑が浮上:母親設立法人がペーパーカンパニーと認定された
- 事務所Fantagioは「確定した案件ではない」と反論:法的手続きで説明していく方針
- 「一人企画会社」問題として業界全体の構造的な課題が注目:過去のチャン・グンソク母事件と類似
- 現在は課税前適否審査の結果待ち:最終的な法的判断はまだ出ていない
今後、課税前適否審査の結果が出次第、続報をお届けする予定です。