「死にたい」と思いながら眠りについていた日々。朝起きるのが辛くて、何のために生きているのか分からなかった。そんな私を救ってくれたのは、偶然テレビで見かけた「推し」の笑顔でした。
大げさに聞こえるかもしれません。でも、推し活によって文字通り「救われた」という人は、実は少なくないんです。精神科医や心理カウンセラーも認める、推し活のメンタルヘルス効果。今回は、推し活で人生が変わった人たちのリアルな体験談と、なぜ推し活が心の支えになるのか、その理由を深掘りしていきます。
推し活で救われた、リアルな体験談
精神的に病んでいた私を救った「推しとの出会い」
NHK「あさイチ」の特集で紹介された、ある女性の体験談が心に刺さります。3年前、精神的に病んでいた彼女は、何げなくテレビを観ていた時に運命の出会いを果たしました。
「その瞬間、一気に沼落ち」――画面に映った彼がカッコよく見え、その瞬間から推し活が始まりました。テレビ越しではあるけれど、推しを応援するようになり、グッズを集め、元気をもらううちに、精神的な病が驚くほど良くなったそうです。
外出できるようになり、他人とも少しずつ会話ができるようになった。そして今では、直接推しに会いに行くイベントにも参加できるように。「推しは自分の生きる『光』です!」――この言葉には、偽りのない真実の重みがあります。
失声症に近かった私が、ライブで声を出せるようになった
ある帰国子女の方は、統合失調症を患い、言葉が喉から出てこない状態に苦しんでいました。伝えなければならないことがあるのに、言葉が喉の奥へ引っ込んでいく――想像するだけで辛い状況です。
しかし、推し活を通じて確実に回復していることを実感できたといいます。最も客観的に「着実によくなってるな」と感じられたのは、推し活での様々な出来事。ライブで声援を送れるようになり、イベントで推しと会話できるようになった――推し活が「生きている実感」を取り戻すリハビリになったのです。
「死にたい」と思いながら床に就くことがなくなった
毎日「死にたい」と思いながら眠りにつく生活。抑うつ症状で何もできず、ただ日々が過ぎていく。そんな状態から抜け出せたのは、抗うつ剤の効果ももちろんありますが、それと同じくらい推しの存在が大きかったという声も多く聞かれます。
推しの新しい情報をチェックする、グッズを飾る、ライブのために貯金する――小さなことでも「明日を楽しみにする理由」ができる。これがどれほど大きな力になるか、経験した人にしか分からないかもしれません。
なぜ推し活は心に効くのか?専門家が語る心理的効果
自己肯定感を高める「応援する喜び」
名古屋ひだまりこころクリニックの精神科医によると、推し活には自己肯定感を高める効果があるとされています。
推しを応援していると、「自分が支えている」「自分の応援が力になっている」というポジティブな感情が湧いてきます。この感覚が、自己価値感を実感させてくれるんです。心療内科では、自己肯定感が低い状態が続くとうつ病や不安症を引き起こすとされていますが、推し活によって自分の存在意義を感じられることは、心の健康に良い影響を与えます。
「行動活性化療法」としての推し活
毎日新聞の記事で紹介されていますが、うつの治療法の一つに「行動活性化」があります。これは、ポジティブになれそうな行動を少しずつ増やすことで、つらい気持ちを楽にしていく方法です。
抑うつ状態で体が固まり、身動きが取れない――そんな時でも、「推し」がモチベーションになって動ける人は多いんです。推しの情報を収集したり、ライブに出掛けたり、グッズを買いに行ったり。推し活それ自体が「行動活性化療法」の側面を持っているというわけです。
専門家じゃなくても分かることだけど、こうやって医学的な根拠があると分かると、より安心して推し活を楽しめますよね。
「承認欲求」を満たす、推し活コミュニティの力
精神科医で作家の熊代亨さんは、推し活がもたらす最も大きなメリットは「心の平穏」だと語っています。
人間は本来、人から認められたい、褒められたいという「承認欲求」を持っています。人とのつながりが希薄になった現代では、SNSで推しについて語り合い、同じ推しを持つ仲間と交流することで、推しを介して承認欲求を満たし合えるんです。
しかも素晴らしいのは、「推し活には敗者がいない」こと。競争社会では誰かが勝てば誰かが負けるけれど、推し活では自分が推しを愛することも、他の人が推しを愛することも、どちらも正解。この「争いのなさ」が、心の平穏をもたらしてくれるんです。
「人生の意味を見出す行為」としての推し活
ソレドコの記事で心理学者の二宮さんが語っていたことが、めちゃくちゃ深いので紹介させてください。
現代は選択肢が多すぎて、どう生きていけばいいか分からない、目標を持ちづらいと感じている人が増えています。目の前のことを頑張っても報われるとは限らないし、良い人生を送れるかも分からない。
そんな世の中において、推し活は「人生の意味を見出す行為」なのかもしれない――この指摘には、ハッとさせられました。推しの成長を見守り、応援し、喜びを分かち合う。それが自分の人生に意味を与えてくれる。これって、すごく大切なことですよね。
推し活で救われるために大切なこと
「推しがいても楽しい、いなくても楽しい」が基本
ただし、ヨガジャーナルの記事で心理カウンセラーの大美賀直子さんが警鐘を鳴らしているように、推し活に依存しすぎるのは危険です。
「推しがいても楽しい、いなくても楽しい。これが人生の基本」――推し活に限らず、娯楽をひとつに絞りすぎると、それがなくなったとき何を心の支えにしていいか分からなくなります。
娯楽は「レパートリー」が重要。推し活のように熱狂できるものだけでなく、ヨガや瞑想、芸術活動、スポーツなど、静かに自分と向き合うタイプのものもレパートリーに加えてみましょう。これは本当に大事。
「好き」の気持ちを素直に楽しむ
推し活で救われた人たちに共通しているのは、「好き」という気持ちを素直に認めて、全力で楽しんでいること。
「もう大人なのにアイドルを応援するなんて」「こんなにお金使っていいのかな」――そんな周囲の目や自分の中の声を気にしていたら、推し活は楽しめません。むしろストレスになってしまいます。
好きなものを好きと言える幸せ。推しに会いに行ける喜び。グッズを集める楽しさ。その全てを、思いっきり味わっていいんです。だって、誰にも迷惑かけてないし、自分の人生を豊かにしているんだから。
ドーパミンの依存症リスクには注意
とはいえ、推し活で放出されるドーパミンには依存症のリスクもあります。これは女性セブンの記事でも指摘されていました。
推しの新情報をチェックするたびに脳内でドーパミンが分泌され、それが快感になる。この仕組み自体は悪いことではないのですが、推しのことばかり考えて日常生活に支障が出たり、無理な出費で生活が苦しくなったりしたら要注意です。
あくまで「推し活は人生を豊かにするもの」であって、「推し活のために人生を犠牲にする」のは本末転倒。この境界線を見失わないようにしたいですね。
私たちが推し活で得られるもの
みるきーしょっぷのInstagramアンケートでは、推し活を始めてよかったこととして「可愛くなれた!」「友だちが増えた!」という回答が多かったそうです。
推しに会いに行くためにメイクやファッションを頑張るようになった。推しの話で盛り上がれる友達ができた。推しのおかげで新しいことにチャレンジできるようになった――推し活は、自分を成長させてくれるんです。
そして何より、「生きる希望」をくれる。明日が楽しみになる。辛いことがあっても「推しに会えるまで頑張ろう」と思える。これって、すごく大きなことですよね。
まとめ:推しは、私たちの「生きる光」
推し活で救われた話を調べていて、改めて感じたことがあります。
推しは、ただのエンターテインメントじゃない。私たちの人生に意味を与え、明日を生きる力をくれる「光」なんだ、と。
精神的に辛い時、人生に迷っている時、ぽっかりと心に穴が空いた時――推しの存在が、その穴を埋めてくれる。推しの笑顔が、また明日も頑張ろうと思わせてくれる。
もちろん、推し活に依存しすぎず、バランスを取ることは大切です。でも、推しに救われたことを恥じる必要なんて全くない。むしろ、「好き」という感情が自分を救ってくれたことに、誇りを持っていいと思うんです。
推しに出会えて、本当によかった。推し活を始めて、人生が変わった。そう思えることが、どれほど幸せなことか。
今日も推しに感謝しながら、楽しく推し活していきましょう!推しがいる人生は、本当に素晴らしい。そして推しを全力で応援できる私たちも、めちゃくちゃ素晴らしいんですから。
推しよ、いつもありがとう。あなたがいるから、私は今日も生きていける。